
次のようなことをおっしゃる研修担当者の方がいます。
「うちで扱っている商品は、おとなしい職種の方向けなので、
お客さんは無愛想な人ばかりなんですよ」
こんなふうに、どこでも同じように、売れない言い訳をおっしゃいます。
クライアントが、経営者向けだから話を聞いてくれない。
経理担当者だから世間話をしても無愛想。
SE担当者だから理屈ばかり言う。
などなど、いずれにしても、「お客様の層が、無愛想なので売れない」とおっしゃる。
いえいえ!
相手の無愛想な状態を打ち破れないのは、
営業マンの聴く力が低いだけ!
どんな相手でも、突破口はあります。
どんな相手でも、べらべら話し始めてくれるポイントがあります。
どれだけしゃべらせることができるか?
これは、聴き方の技術しだいです。
みんな最初は無愛想
私は16年間、英語教材や家庭電化製品、自己啓発教材の訪問販売を経験しました。
この間、10,000件を超えるお宅に伺いしました。
では、最初から、笑顔で迎い入れてくれるお客様がいるか?といえば、ほとんどいません。
ほとんどむっつりして、無愛想だけなら、まだいい方です。
「約束しちゃったけど、今日は絶対に買わないからね!」
こんなふうに、最初からケンカ腰の人も少なからずいらっしゃいました。
警戒心のかたまりのような人です。
そんな厳しい状態から、説明をし始めて1時間後。
「今日は、ほんとにいい商品を紹介してもらってよかったわ!」
と、最初の反応がまるで嘘だったかのようになり、
契約していただくことになります。
愛想のいい人には気をつけろ!
逆に、最初からベラベラしゃべってくれる、とても愛想がいい人がたまにいます。
この場合、まったく売れない場合がほとんど!
最初から愛想が良すぎる人の心理を考えてみましょう。
・完全に暇つぶしの人
・よほど断り慣れている人
感じが良くて、愛想がいい人。
こういった人ほど、調子よく世間話をしてくれます。
とても商品に対してのリアクションもいいです。
物分りがとてもよく、「なんていい人なんだ」と思います。
でも、でも、最後は「ごめんね~。うちには必要ないわ」と、スッパリと断ります。
逆に、愛想が悪い人ほど、いったん信頼関係が築けると、スムーズに契約してくれやすいです。
なぜ愛想が悪いのか、といえば、断るのが苦手だからです。
ですから、相手にしゃべらせるスキルは、ビジネスでは必須と言っていいでしょう。
初対面の相手であったとしても、
べらべらとしゃべりたくなるようにするために必要なことは、
聴く技術です。